移り気なブログ

テーマなどない自由気ままな雑記帳です。

クリスマスの思い出

子供たちがまだ完璧に サンタクロースはいる! と信じていた頃の昔々の話です。

プレゼントを渡す方法をあれこれ考えました。


子供たちが寝入った夜遅く、サンタに扮して子供たちを起こし、プレゼントを渡す。
               ↓
熟睡していたところを起こされた子供たちは寝ぼけ眼でプレゼントを受け取り、寝ぼけているがゆえに サンタさんがきた! と思い込ませるようにする。

という定番ではなく、もうちょっと手のこんだことを考え、実行しました。


それは、サンタさんから手紙が来て、その手紙には「サンタさんは忙しくて子供たちのところへはいけないけど、パパとママにプレゼントを渡しておいたので受け取ってください」と書いてある、というものでした。


サンタさんからの手紙は、それらしくするために航空郵便の封筒を使うことにしました。
便箋はペラペラの薄〜い紙のやつでした。
f:id:uzu_0:20101224115102g:image

(私たちが中学生の頃、海外の子どもと文通するのが流行りました。“ペンフレンド”とか何とかいって、辞書と首っ引きで数行の文を書いてやり取りしたことがあります。その時の便箋がペラペラのトレーシングペーパー様のものでした。あれは少しでも重量を減らして航空郵便料金を節約するためのものだったのでしょうか? あのペラペラの紙を使うことに密かな満足感を覚えていました。“僕は海外の人と手紙のやりとりをしているんだぞ”と。)



私のプアな英語力を駆使して数行の文章を作り、タイプライターを使って手紙を作りました。
封筒の宛名もタイプライターを使いました。
切手とか消印とかはどうしたのか思い出せません。
そのまま何もしなかったのか、昔の封筒の切手を使って偽装したのか定かではありません。
でも、子供たちはおろか、妻までもサンタクロースから手紙が来た!と思い込んでしまったということは後者の偽装をしたのかもしれません。



作戦は大成功でした。
後々子供たちが社会人になって、昔話の一つとしてこのことを話したことがあります。
娘は完璧にサンタさんからの手紙だと信じきって、友達に話したそうです。
そしてこのイベントにより、かなり長い間にわたりサンタクロースはいる、と思っていたようです。


ある時、納戸の整理をしていたらこの手紙が出てきました。
封筒は色あせてタイプライターで印字した宛名はかすみ、にじんでいました。
中にあった便箋はきっちりと折り目がついて、その強い折り目が長い年月が経ったことを感じさせました。


まだこの家の何処かにあるはずです、サンタクロースからの手紙が。