移り気なブログ

テーマなどない自由気ままな雑記帳です。

辛味餅

電子レンジで切り餅がつきたてのお餅になる。
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これを使えば辛味餅や安倍川餅はおいしく簡単にできる。

ただ、これだと焦げ目がつかないので、磯辺焼きには向かないかも。

辛味餅って、餅つきをする時の副産物(?)だと思ってて、餅つきの時以外はなかなか食べられないものだという認識があった。
子供の頃は年末にご近所総出でもちつきをしてたなぁ。
竈でどんどんともち米を蒸していって、蒸しあがったそばから臼に移して交代でつきあげていく。
隣のおじさんと母親がペアになって餅をついているのを見てドキドキしていた。
全ての作業は道路でやっていた。
交通も遮断する一大イベントだった。
(交通遮断ってもほとんど交通なんてなかったけど)
それぞれの家が、ウチは四升だ、我が家は五升だともち米を持ってきてそれを共同でついていた。
中には一斗もつく家があって、そんな家の子はどこか得意気にしていた。
つきあがった餅は伸し餅にされ、あるいは辛味餅やあんこ餅やごま餅や砂糖醤油につけたりして皆で食べたりした。
伸し餅は数日寝かせて程よく固まったら食べやすいサイズに切り分けた。
この切り分け作業が大好きだった。
包丁で切り分けるのだが、きっちりと大きさを合わせたくて定規を使ったりした。
包丁で切り分けられた餅は四辺がきっちりとしていて見ていて気持ちのいいものだった。
包丁に餅がこびりついてくると切れ味が鈍ってくるのでそうなると傍に置いた大根の切れ端に包丁の刃をくぐらせることになる。
それで、包丁に着いた餅クズを拭い去るのだ。
伸し餅のふちの部分は曲線になっていて、これはその伸し餅の製作過程上、仕方のないことなのだが、包丁の切り口のようではないことがどうにも納得のいかないことであった。


それからしばらくして各家庭はお米屋さんでついてもらうようになって、あの一大イベントは終焉を迎えた。


家庭で餅がつける家電も流行った。
実家にも最近まで現役で備わっていて、母がかき餅作りに使ってたりしていたが、流石にもう処分したと言っていた。


佐藤の切り餅が出始めた時、そのサイズの小ささに唖然としたのを覚えている。
自分が切り分けていた餅はその倍近くの大きさだった。
昔、3個食べていた時の満腹感を得ようとすると市販の切り餅だと6個も7個も食べなくてはならなくて、頼む時の羞恥心と食べ過ぎではないかとの罪悪感に苛まれた。


ただ、市販の切り餅は品質か安定していて、杵から剥がれた木屑が入っていたり、生づきでもち米のままのところがあったりというようなことはない。


今はそんな切り餅とモチアミで辛味餅を作れる。



今日のランチの話です。